2025年5月 東京エリア・関西合同Debian勉強会

最終更新日時:2025-05-17 23:00

初版公開日時:2025-05-17 23:00


今日は、2025年5月 東京エリア・関西合同Debian勉強会 がありました。セミナー「Amazon Inspectorから始めるLinuxカーネル脆弱性修正へのContribution」、「あなたの知らないDebian ELTS」の2本で、ビデオ会議形式で行いました。


「Amazon Inspectorから始めるLinuxカーネル脆弱性修正へのContribution」では、linuxカーネルのメインラインで直っている不具合がdebianが採用しているカーネルではバックポートされていなかったため、パッチを提案した、というお話でした。Amazon Inspectorで脆弱性をスキャンしてみて脆弱性が検知されため深追いすると、カーネルのファイル構造が改修で変わっており、そのままパッチが当たらないためパッチを作って提案した、ということです。無事debianのカーネルチームに取り込んでもらった、ということです。


「あなたの知らないDebian ELTS」では、ELTSでサポートするカーネルはどのバージョンか、という話です。通常debianでは安定版として採用したカーネルのメジャーバージョンとマイナーバージョンを維持し、パッチレベルを上げていく対応をとります。とはいえ、debian LTSが終わったカーネルは5年以上経過しているため、アップストリームでも保守は終わっています。そのため、ELTSではbackportsで提供する後継バージョンのカーネル(だいたいは当時のdebianのバージョンから見ると1つ後の安定版と同じバージョン)、場合によっては2つ後の安定版と同じバージョンのカーネルをビルドして動くようにしているそうです。この動くようにするというテストは有償サポートの範疇のため、テストケースを依頼者からもらっているそうです。なかなかFreexianも大変なことをしているものです。なかなか知らない貴重なお話でした。 |

今回の勉強会は無事終わりました。次は6月14日の予定です。また準備しましょう。


auther: dictoss

地元の北海道から流れて大阪へ行き、現在は東京でお仕事中。 仕事ではCentOS、家ではDebianとFreeBSDを使い何かしようと画策中。

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